将来、田舎へ移住を考えている時
課題の1つは「今住んでいる家をどうするか」ですよね。
売却してしまうのが一番ですが、もしかしたら今後自分や子供が戻る可能性もあるかもしれない。
けれどせっかく買ったマイホームをそのまま放置しておくのはもったいない、とあれこれ悩んでしまいますよね。
そんな方のためにマイホームを安定的に貸しに出し、収入を得ることができる制度があります。
気になる方はぜひご覧くださいね。
1.一般的な一軒家の貸し方
①自主管理、②管理委託、③サブリースの3種類があります。
それぞれの特徴は以下の通りです。
①自主管理
入居者募集から賃貸借契約の締結までは不動産会社に依頼するが、家賃回収、クレーム対応など、入居者とのやり取りはオーナーが自ら対応する方法
メリット
・管理費用が不要でコストが抑えられる
デメリット
・クレームやトラブル等に常に対応できるようにしておく必要があり、時間や手間がかかる
・目の届く範囲の物件でなければ対応ができない
②管理委託
入居者募集、契約、家賃回収などの業務全般を管理会社に委託する方法で、最も多く利用されている管理方法
メリット
・手間がかからず、知識ある専門家に任せることができるので安心
デメリット
・選ぶ管理会社によってサービス内容に差がある
・家賃の5~15%前後を管理委託費として支払うので収益性が低い
③サブリース
不動産会社がオーナーから家を借りた上で、居住者に貸す「転貸」のこと
メリット
・3種の中で最も手間がかからない
・借手が退去しても不動産会社から一定の家賃が得られる
デメリット
・選ぶ管理会社によってサービス内容に差がある
・家賃の5~15%前後を管理委託費として支払うので収益性が低い
これら収益性、安定性の観点から国がはじめた新しいサブリースの在り方が「マイホーム借り上げ制度」です。
2.マイホーム借上げ制度
国土交通省が支援する一般社団法人 移住・住みかえ支援機構(JTI)が運営する制度
マイホームをJTIを経由して第三者に貸すことができ、JTIから終身にわたって賃料が支払われる。
この制度は上記のメリットを補強、デメリットを補完した制度になっています。
・空き家になっても安定した賃料を終身保証してくれる
・管理はJTIが行うため入居者とのトラブルがない
・満期前に依頼するとマイホームに戻ることもできる
・解約すれば子供に土地・建物の相続ができる
といった多くのメリットがあります。
何より国が支援している制度なので、JTIの事業は、協賛企業等からの基金や転貸賃料と支払賃料との差額から生まれる収益により独立採算で運営しますが、
万が一の場合に備え、国の予算において、(一財)高齢者住宅財団に債務保証基金が設定されており、JTIは基金の登録事業者になっています。
3.利用するには
以下の要件を満たした家で、所有者が50歳以上であれば誰でも利用可能です。
・単独所有、または共同所有する、日本国内にある住宅
・建物診断が実施されている住宅
・建物診断の結果、必要な場合は工事が行われている住宅
・居住用の住宅
また、50歳以下の場合さらに以下のいずれかの要件を満たすことで利用可能です。
・相続した空き家をお持ちの方
・生前贈与した家をお持ちの方
・急な減収で住宅ローンの返済が厳しくなっている方
・定期借地の家をお持ちの方
・海外に転勤が決まった方
・起業支援金・移住支援金を受け取られる予定の方
4.申込方法
①カウンセリングシートを記入しFAXか郵送でJTIに送る
②ハウジングライフプランナーのカウンセリングを受ける
③賃料査定を行う
④制度利用申込書を提出する
これで申込が完了です。
この後、建物診断の実施、その後家に不備があれば補強・改修工事を行うことで契約成立となります。
契約が成立するとJTIが入居者を募集し、入居すれば一定の収入を受け取ることができるようになります。
5.まとめ
いかがだったでしょうか。
今まで住んできた大切な家を貸すとなると信頼のおける管理会社や入居者に貸したいものですよね。
国が保証しているのは1番安心しますよね。今後気になる方はぜひ検討してみてくださいね。