日本に古くからある和紙。夏休みに子供と楽しめる紙すき体験で、世界に一つだけの和紙を作ってみませんか?
和紙は2014年にユネスコ無形文化遺産に登録されているのをご存知ですか?現在登録されているのは、「島根県の石州半紙」「岐阜県の本美濃紙」「埼玉県の細川紙」の3つの和紙です。日本の手すき和紙の技術が世界的にも評価されているのですね。
全国には様々な和紙がありますが、ここ新見市にも誇れる素晴らしい和紙があることを知りました。国道沿いから見える夢すき公園「親子孫水車」の建物の中で受け継がれていました。
日本を代表する紙すき和紙。家族で、友達で、楽しい夏休みの体験としてもオススメです!
和紙の原料の一大産地
ここ神代(こうじろ)地域は、豊かな緑と水に恵まれた土地。原料となる楮(コウゾ)と三椏(ミツマタ)は昔、この辺りでの一大産地であったため、平安のむかしから紙すきが盛んだったそうです。残念ながら、現在は生産者がおられないため新見産の原料は手に入りにくい状況ですが、山には自生している楮や三椏を見かける事ができます。
では原料となる、楮や三椏ってどんな植物でしょうか?
楮=クワ科の落葉低木。その靭皮繊維は太く強いのが特徴で、障子紙、表具洋紙、美術紙、奉書紙など、幅広い用途に原料として最も多く使用されています。
三椏=ジンチョウゲ科の落葉低木。枝わかれしている部分は、必ず3つに分かれているのでこの名前がつけられたようです。その靭皮繊維は、細く強いのが特徴で世界一の品質を誇る日本銀行券や金糸銀糸用紙、箔合紙、かな用書道用紙、美術工芸紙などに使用されています。
神代和紙とは?
原料は、楮(コウゾ)90%と三椏(ミツマタ)10%の配合。
これは神代和紙独特の配合で、楮100%で作ると目には見えない隙間が出来てしまうため、三椏を混ぜることにより目の細かい和紙に仕上がるそうです。強度が高いため神代和紙は、障子や番傘など強度を求められる物に多く使われています。
「奥備中神代和紙」として古くから生産されてきました。技法も素晴らしく、優れた紙をすく地域として、世界文化遺産「東寺百合文書」に記述されています。
紙すき体験してみました!
ここ紙の館では、うちわ・色紙・ハガキの3種類の中から紙すき体験ができます。ダントツ人気の「うちわ」に挑戦しました!
「うちわ」ができるまで
①ミツマタ100%が混ぜられた水の中へ型を入れ、均等に紙をすきます。
②すいた型の中に紅葉や色水でデコレーションします。
③専用の機械で水分を飛ばして、鉄板でしっかりと乾かします。
④裏側に糊付けをして、うちわの芯に貼り付ければ完成!
所要時間およそ15分とあっという間に出来上がります。ハガキや色紙も作り方は一緒です。
センスのない私…お見せするのは恥ずかしいです(笑)
歴史と体験が学べるので、子どもたちの夏休みの宿題としても人気だそうです。
また、旧暦の七夕の頃に1000枚の和紙短冊が風鈴の音のもとに舞う「かみさま夢風鈴」というイベントが開催されます。風鈴×神代和紙で涼しげな音とみんなの願いが書かれた和紙が風に揺れる、心地いい空間が演出されます。
夏休み、田舎へお出かけしてみたいけれど、何をしたら?、、、、と思っている方。
ぜひ、自然豊かな里で、日本の伝統に触れてみてくださいね。