ローカルとヒトをつなぐカフェ&バル ナラデワオープン! まちとローカルの2拠点生活がはじまった2019

田舎で起業し丸4年。
止まらず動くと必ず変化がおきるローカルビジネスの面白さと大変さを大きく感じた1年となりました。

福岡県福岡市から岡山県新見市へ地域おこし協力隊制度を活用し移住。
経験ゼロで始めたあまご(川魚)の養殖で、生産者として2015年に起業をしました。
養殖場より上流には家も畑もないという水質に恵まれた自然環境から、魚にかかるストレスが少ないことで、初心者の私でも初年度から1万匹の養殖に成功し、今では仲間と一緒に5万匹のあまごを自信を持って皆様にお届けできることができています。
縁もゆかりもない岡山県新見市に移住し、全てがゼロスタートだった私が今もこうやって活動し続けていられるのも、この土地で繋がった人たちとの出会いのおかげだと2019年を振り返りながら再度強く心に感じています。

あまごの養殖場にて。標高約600mに位置し、冬には30cm以上の雪が積もることも

今月のテーマは「それぞれの2019」。
ニミログメンバー全員が自分自身の1年を振り返る記事を書いています。1人1人がローカルで暮らしているなかで感じたことの振り返りは、ある意味田舎暮らしの情報発信につながると思い今年最後はこのテーマにしました。
メンバー全員の「それぞれの2019」を感じていただきながら、読者の方自身の2019年も振り返っていただける時間となれば嬉しいです。

私の場合、移住6年目となる2019年は、ローカルを飛び出し岡山市内中心部でカフェをオープンさせるとともにはじまったローカルとまちでの2拠点生活がはじまった年でした。移住から更に発展した2拠点生活。新たな生活から感じた様々なコトについて書いていきたいと思います。

ローカルとヒトをつなぐ「cafe&bar naradewa」 OPEN!

私自身の2019年最大トピックは、飲食店「cafe&bar naradewa※以下ナラデワを岡山市表町にオープンさせたことでした。

“自社のあまごをはじめ、岡山の地で出会った熱意ある生産者さんの思いやそこから生まれるストーリーを会話と料理で多くの人に伝えたい。”
という自ら掲げたミッションと、
”移住前の福岡時代に、飲食業界で料理や店舗運営を行っていたためノウハウがある。”
という自分自身のスキルの2点がうまく重なりあったため飲食店をオープンしようと決心しました。

そうと決まれば次は場所探し。
これは非常に悩みました。
自分たちがここまで来れたのは新見市というローカルの場所があってこそ。
新見でお店をオープンさせて身近な人に喜びや楽しみを与えるべきではないかと。。。

しかし、最終的には岡山市内中心部の表町というエリアを選びました。

なぜ、新見市ではなく岡山市というまちを選んだのか。

それは、“自社のあまごをはじめ、岡山の地で出会った熱意ある生産者さんの思いやそこから生まれるストーリーを会話と料理で多くの人に伝えたい。”
というミッションを最優先に考えたからでした。

都市部で生まれ育つと、日常の食事の中で生産物のストーリを知ることもなく普段食べているものがどうやって作られているのかほとんど知る機会がなく育ちます。
ローカルで生活すると、自ら野菜を育てたり、ご近所さんに農家さんがいたり、家から一歩出ると見渡す限り田んぼや畑が広がっていたりと普段の生活から食と密接な関係にあります。
色々なものが簡単に手に入る時代の今であるからこそ、食の背景が見えることの価値は非常に高いものだと感じ、1人でも多くの方にその価値を身近に感じていただきたいと思い、まちでの出店を決断しました。

無事に場所も決まり資金の目処も立ち、そこからはあっという間です。
今年の2月末から工事着工し、4月19日にローカルとヒトを食で繋ぐナラデワをオープンしました!

お客様と気軽にコミニケーションが取れ、直接ストーリーを伝えれるようオープンキッチンに

オープンと同時に始まったまちとローカルの2拠点生活。
店舗営業以外の仕事は現場実務からリモートワークへ。

岡山市にナラデワをオープンし、私の働きかたも大きく変わりました。
今のワークスタイルは、岡山市(まち)で週4日ナラデワの営業。
残りの3日が新見市(ローカル)で仕事をしています。

実は、ナラデワやあまご養殖事業を行っている株式会社KC3の他にも、このニミログを運営しているNPO法人nimmi、森林整備を行う一般社団法人と3社で仕事をしています。
今までは現場実務も含めた業務を担当していましたが、一緒に働いてくれている仲間から理解と協力をもらい、店舗営業以外はリモートワークで進めれる業務のみに切り替えることができました。

ローカルにいる時間が減ってしまったため、ローカルにいる時には打ち合わせや会議が中心で、店舗営業の合間をみながらリモートワークで、全体企画や各種調整、事業スキーム構築、総務全般などPC業務をメインに行っています。

2拠点で働くワークスタイルのため、頭の切り替えや時間の調整が複雑ですが、ローカルに帰ってきて自然に囲まれたオフィスで仕事をする時間は頭がすっきりして効率が上がり、ローカルワークの良さを改めて感じています。

nimmiのオフィスにて。静かで広くて気持ちの良い環境は集中して仕事ができます

2拠点生活は成立するのか?
その答えは、「1年では答えは出ない。」でした。

田舎とまちの2拠点生活はうまくいくのか。という話題をよく見かけますが、実際2019年はそのような暮らしに。

私の場合、家族や職場の仲間の理解があったため、自らのチャレンジに向き合うことができました。
しかし、やはりローカルを離れまちにもう一つ拠点を置くというのは、いろいろな噂が出回りローカルで暮らす難しさも同時に感じる1年となりました。

結局のところ、2拠点生活は成立するのかに対する解は、行動し続けることで2拠点生活の意味を証明していくしかない。だと考えています。

なぜ2拠点生活をしているのか。
なぜ2拠点必要なのか。
地域にとってもプラスであるか。

この部分が地域に伝わっていけば自然と認めてもらえると思いますし、そこを伝えていくには言葉だけではなかなか難しいので行動し続けることで結果的に証明されていくのだと。

ローカルでの暮らしは、私自身に落ち着きを与えてくれるためとても気に入っいます。このローカルでの暮らしをたくさんの人に伝えていけるように、これからもいろいろなことにチャレンジしていきたいと思います!

家の目の前の景色。見慣れてしまうとなんともないですが、まちから帰ると、改めて良いところだと感じます

 

ニミログ編集長としての「ニミログの2019年」

ニミログ開設からまるっと2年がたちました。開設当初は私とライターnamiの2人で記事作成・編集を行いながら空き家情報や移住制度を中心に少しづつ発信。半年後にあらたなライターさんに加わってもらい、それぞれの視点で田舎暮らしの情報をお届けしてきました。

2年目に突入した2019年は、各月ごとにテーマを決めて発信していく今のスタイルへと変わり、現在は、企画・編集1名、編集兼ライター1名、ライター2名の計4名でニミログを運営。
どのようにしたら田舎暮らしが伝わるかをメンバー全員で話し合いながら企画を考え、小さいながらに新しいチャレンジを行ってきた2019年でした。2020年も「新たな暮らしが見つかるまち」をテーマに、様々な田舎暮らし情報を私達スタッフも読者の方と一緒にワクワクできるようにいろんな企画にチャレンジして続けていきたいと思っています!

今年も1年間ありがとうございました。

皆様にとって2020年もワクワクの絶えない1年となりますように!

 

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