広大な山林って自ら取得できるの?
将来田舎暮らしを考えているとちょっと気になるのが自分の山を持つこと!
自分の山があったら自分だけのソロキャンプ場も作れるし、自伐林業を始めることもできるし、とても魅力がいっぱいです。
でも、そもそも自分の山ってどうやって購入するんでしょうか。
気になったこちらを今回は調べてみました。
山林購入方法
不動産業者から購入する場合、業者によって手順は変わりますが、山林を購入するまでの一般的な手順は、以下の通りとなります。(※山付き物件購入の場合)
①山付き物件を探す
②気になる山を、資料をもとに現地調査を行う(※物件確認は割愛)
③売買契約書を交わす
④登記移転を申請する
⑤不動産取得税を支払い、森林の土地の所有者届出を提出する
①山付き物件を探す
山付き物件専門の不動産サイトや一般の不動産から山付き物件を探しましょう。移住希望先の不動産へ問い合わせると地元の方からの紹介で物件が見つかる可能性も。
また、地元の森林組合に聞いてみるのも手段の1つです。森林組合は山林の管理や整備を行うことが仕事なので、その地域の山林事情に精通しています。
山を売りたがっている所有者がいれば、紹介してもらえるかもしれません。
②気になる山を、資料をもとに現地調査を行う
お気に入りの山が見つかったら、対象の山林物件資料を取り寄せましょう。
取り寄せた資料をもとに山林を見学して、自分の利用目的に合うかどうかを確認します。キャンプやレジャー目的であれば、川付きの山林かどうかや、テントを張れる平地、水場もチェックしてください。山林内に入って地形や傾斜をチェックしたり、スギ、ヒノキなど立木の状態を調べてください。不法投棄や土砂崩れの有無も、現地に行かないとわかりません。車で現地入りするなら、接道の有無や林道の幅も確認します。
この時、山林にばかり目がいって、肝心の家の内覧、状況確認を忘れずに。(笑)
③売買契約書を交わす
お気に入りの山が見つかったら所有者(不動産業者)に連絡をして売買契約書を交わしましょう。
契約に際し必要なものは契約書他以下の通りです。
- 山林物件代金
- 登記諸費用
- 印紙代
印紙代は取引金額ごとに定められており、登記諸費用は契約内容や筆数、地域によって異なります。
④登記移転を申請する
続いて司法書士に登記諸費用を支払い、登記の移転を依頼します。登記完了までの期間は、通常1週間~10日程度となっていますが、時期や状況によっては1ヶ月以上かかる場合もあります。
(※山林を購入する時も宅地、原野など土地の購入方法と同じです。)
⑤不動産取得税を支払い、森林の土地の所有者届出を提出する
登記移転が完了したら、山林物件の登記済権利証が届きます。
その後山林所在地の市町村に「森林の土地の所有者届出」または「国土利用計画法の届出」を提出します。届出書はすべての新規所有者が対象となります。
届出書の様式や提出先は市町村ごとに異なるので、届出先のホームページ等で情報を確認してください。
例えば岡山県新見市の場合は以下の形式になります。
山林の税金
ちなみに山林は課税標準が低く、税金があまりかからないのもポイントの1つ。
不動産取得税の計算方法は「課税標準 × 税率(3%) = 税額」
固定資産税は1ヘクタールにつき数千円程度
と非常に安く、小規模の山林であれば年間で数千円ほど、10haを超える広大な山林でも数万円程度で済みます。
また、課税標準額が30万円に満たない山林や、保安林は非課税となります。
まとめ
いかがだったでしょうか。山林の購入方法自体は一般的な土地とあまり大きな差はありません。また比較的安価での購入・維持管理費での利用ができるのも魅力の1つです。
しかし一般的な不動産取引と違って、山林売買自体は法律の整備が進んでいません。地形の変化や過去の測量精度の低さから境界線があいまいなままなのはよくあること。
購入前に事前に調べておくことが何よりも大切です。
測量図や不動産、森林組合の方でもわからないことは多いため、事前に現場へ赴き、所有者や地域の方のお話を聞きながら検討することをおすすめします。
見知らぬ土地へ行って現地の方とお話をするのは少しハードルが高いですよね。
私の住んでいる岡山県新見市ではオーダーメイドツアーを実施しており、移住希望者皆様のご要望に合わせてツアーを組み、移住へ向けたお手伝いをしています。
例えば目星をつけた山林の周りの集落のご紹介や地域の方のご紹介もできる可能性もございますので気になる方はぜひお問い合わせくださいね。