「自然に魅せられた里山暮らし」大橋日出男(おおはしひでお)さん〜暮らしシリーズvol.3〜

季節を通して自然を感じられる暮らしがお気に入り。
草花を通じて人が集まる場所づくりに奮闘中。

 

新見市哲多町花木地区にお住まいの大橋日出男さん。

岡山県玉野市に住んでいましたが、あるきっかけで新見市へ移住。

2024年で新見市へ移住して20年目を迎えられた移住者さんでもあります。

そのきっかけと暮らしとは??

移住のきっかけ

nami

新見市に移住されて20年目ということなのですが、移住のきっかけについて教えてください。

新見市には、もともと仕事の関係で来ていました。

自身の暮らしの希望として、自然を観察できる場所を求めていたところ、ここ新見市哲多町花木地区が理想的な場所ということを知り、縁あってそのまま居着いたことですかね。

この地域は、自然がとても残っていて豊かな土地。住んでみて後で知ったことですが、ここの地方は石灰岩層の地層も入り混じっているので、植物が全国的にも多様ということがわかってきました。移住してきた当初はわからなかったが、今はここに住んでいて良かったなと思っています。

大橋さん

nami

自分の理想とする暮らしとマッチしたのがここ花木地区だったんですね。

ちなみに7月末のこの時期はどんな植物が見られますか?それと、好きな植物などあれば教えてください。

春に比べ花の種類が少ないのですが、今の時期はユウスゲが旬ですね。ユウスゲは、その名の通り、夕方から花が開き翌日の午前中にしぼみますが、綺麗な花を咲かせます。

好きな植物はこれといったものはなく、その時期その時期で見られる草花を観察するのが好きです。

特に春は芽吹の時期でもあるので、たくさんの種類が見られます。

大橋さん

ユウスゲ

nami

確かに春は至る所で色とりどりの花が咲いていて、見応えがありますね。

ちなみに自然を好きになった理由や自然を身近に感じた暮らしをしたいと思うようになったのでしょうか?

特に好きになった理由はないが、小さな頃から遊び回っていた場所に自然があったからでしょうか。

自然が身近だったから自然が近くに存在する暮らしがしたいと必然的に思うようになったのかなと思います。

大橋さん

nami

ちなみに幼少期はどんなお子さんだったんですか?

幼少期は、非常に内気な性格で、どちらかいうとひ弱な感じでした。

人前で話すのが苦手で、おとなしそうな子供だったと思います。

大橋さん

nami

今の大橋さんからは想像ができない幼少期を送られていたんですね。

花木地区について

nami

ここで少し、花木地区について教えてください。

花木地域は全部で5つの集落があり、自分は中組に住んでいます。世帯数は17軒あるのですが、私を含めた移住者が5世帯あります。

ワインを作っている方や木工をされている方など、さまざまな移住者さんがおられます。

この地域は、このままでは”ジリ貧”になるという危機感があり、早くから移住の促進を本気で取り組まれ、受け入れ体制を整えてくださっているのが、移住者が増えた理由かもしれない。

やはり人が減ると地域の力が弱ってしまい、地域の中で何かをするにしても、人がいなくなると何もできなくなってしまう。そうならないように活動してきた結果だと思っています。

大橋さん

nami

早くから危機感を持って動いているからこその今の花木地区があるんですね。

イベントを続けられる理由とは

nami

草花の観察会は今年で10年目を迎えたということなのですが、続けられている秘訣ようなものはありますか?

やはり地域の方が一番に楽しいと思ってもらえることが続けられることかなと思います。

この地域では月1回の常会を開催して、それも大きな財産となっています。

常会の中で原案をみんなで練っていて、常会をきちっと話し合っているからこそ、イベントなどが続けられているのもあると思います。

常会は話し合いの後の「飲み」を楽しみにした場だったが、そこから発展して今日まできています。

お互いの相関関係、いろんな事をしようと思うから常会をしっかりとしないといけないし、常会がしっかりしているからきちんとしたプランを出さないといけないなと思っています

大橋さん

里山での暮らし方

nami

田舎の暮らし方として、山菜を採ったり、梅を自宅で漬けたりする方が多いと思うのですが、そういったものを取り入れた暮らしはされているのですか?

個人的には色んな品種のトマトを栽培していますが、そこまでの暮らしはできていないかな。

地元の方は春に若葉のクサギナをとって、蒸して干して保存している方がたくさんいます。一応、私もやってみてはいます。

大橋さん

nami

私はは小さな頃から、ゼンマイやクサギナの油炒めが好きなのですが、クサギナがなっている状態をみたことがなく、この周辺で見ることはできますか?

できますよ!

今は夏の時期で花が咲く前なので葉っぱが硬く、クサギナにするにはちょっと遅いですが。

そういった保存食は、冠婚葬祭の時に集まった時に、自分のところで作った料理を持ち寄る風習がありました。

持ち寄って、みんなでこうした方がいいよなど情報交換の場にもなっていました。

大橋さん

人も魅力の一つ

nami

大橋さんの暮らしについて、たくさん話を聞かせてもらったのですが、自然以外の里山の暮らしの魅力についてあれば教えてください。

やっぱり人間が面白いことだと思います。

いろいろな経験を持たれている方が多く、人の魅力は大きいです。いろんな個性を持ち、いろんな体験を積んでいるので、人そのものが面白い豊かさを持っています。

そういった方が多くいるこの地区では、面白い話がたくさん聞けるのも里山暮らしのいいところだと思います。

大橋さん

インタビューの後は、近くの野山を一緒に散策。

道中には、面白いネーミングの植物があったり、いつも見かける草花の名前を知ることができたり、また、インタビュー中に話したクサギナは、まさかの木の葉っぱだったということに驚き!

個人的には充実した時間を過ごさせていただきました。

自然に魅せられ、そして人に魅せられた大橋さんの里山暮らし。

いろいろな風を巻き起こしている花木地区、そして大橋さんのこれからの活動に目が離せませんね。

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