農繁期の合間に食べられていたおやつ
爽やかなミョウガの葉の香りと素朴な味わい
「けんびき焼き」って知っていますか?
「けんびき焼き」は、岡山県新見市の郷土料理として昔から食べられていた食べ物です。
6月1日(方言で「ロッカッヒテェ」)は、旧暦の6月1 日に、新見(にいみ)市南部の畑作地帯で、小麦の収穫の喜びと農作業の疲れをとるために行われてきた行事です。
田植えが終わり、梅雨明けを待つ旧暦の6月1日をどこの農家でも仕事を休む節目にしていました。
また、この日は厄年の厄が明けたり厄に入ったりする境の日にもあたり、田んぼの虫を封じ、豊作を祈る行事が開かれ、その際に農家ではみょうがの葉で包んで焼く「けんびき焼き」を作り、食べられてきたそうです。
「けんびき」とは、新見市周辺の方言で「肩こり」のことを指し、これを食べると農作業で疲れた肩の腱びき筋を焼きほぐす、夏やせしないなどの言い伝えがあり、みょうがの芳ばしい「けんびき焼き」を家族みんなで食べていました。
刈り取った小麦を粉にし、あずきと砂糖で作ったあんを入れ、みょうがの葉で包み、油を引いたほうろくで焼いて作ります。
至ってシンプルな作り方ですが、みょうがの爽やかな香りがする、どこか懐かしい素朴な味わいの手作りおやつ。
それでは、作り方です。↓↓
recipe
けんびき焼き
<材料(5個分)>
小麦粉 100g
熱湯 120cc
こしあん 100g
みょうがの葉 5枚
サラダ油 適量
<作り方>
①小麦粉に熱湯を加え、はしで混ぜ、冷めてまとまってきたら手でこねる。
②丸めた小麦粉を少し広げて、丸めたあんを中に入れて包み込む。
③みょうがの葉で団子を包むように巻く。
④フライパンを熱し、サラダ油をひいて3を並べる。両面にこんがりと焼き色がついたらできあがり。
ものの30分ほどで出来上がり!
今回のあんこは、麹を使った発酵あんこを使用。甘党の方には甘味が足りないかもですが、私は十分に美味しくいただけました。
https://nimmi.jp/chiebukuro-59/
昔は、みょうがの葉は、多くの家の庭に植えられていましたが、今では手に入りにくく、、、
また、今回は秋の時期に作ったので、もちろんみょうがの葉はなく、笹で代用しました。本来のみょうがの爽やかな香りを楽しむことはできませんでしたが、充分に美味しい手作りおやつが完成しました。
また、小麦粉を米粉に変えればグルテンフリーのおやつに、あんこをずんだ餡に変えたり、いろんな応用ができそうです。
ぜひ、自然の恵みを感じられる手作りおやつ、作ってみてください♪