田舎でよく聞く「消防団」とは? 移住したら入らなきゃいけないの?

自分たちの地域を守るための防災組織である「消防団」
田舎に必要不可欠な存在です。

そもそも「消防団とは何をするの?」と思われる方もいるかと思います。

田舎では、消防団についてはとても馴染みがありますが、都会にいると消防署と消防団の区別がつかないなんてことも。
私は田舎生まれなので当たり前のことでしたが、一緒に働いている都会育ちのスタッフは、田舎に来るまで消防団を知らなかったとのこと、、、!
びっくりです。

ということで今回の記事では、移住したい人や移住したての皆さんに向け「消防団とはなんぞや」をお伝えしたいと思います!

消防団とは?

消防本部や消防署と同様、消防組織法に基づき、それぞれの市町村に設置される消防機関のことをいいます。地域における消防防災のリーダーとして、平常時・非常時を問わずその地域に密着し、住民の安心と安全を守るという重要な役割を担っています。火災や大規模災害発生時に自宅や職場から現場へ駆けつけ、その地域での経験を活かした消火活動・救助活動を行う、非常勤特別職の地方公務員なんです。

全国の消防団数は、2,963団、消防団員数は90万8.043人(平成17年4月1日)で、消防団はほとんど全ての市町村に設置されています。
なかなか都会にいると、「消防団」という存在が薄いのですが、田舎にとっての「消防団」はとても重要な存在なのです。

若い世代の人が田舎暮らしをはじめると、消防団に誘われることはよく聞く話。
そもそもどんな活動しているのか、メリット・デメリットなど詳しくみていきましょう!

消防団の活動って?

大きく分けて3つあります。

1.火災・水災などの現場活動

・火災の消火・財産の保護
・台風などの水防活動
・救助・捜索活動
・火災・水災の警戒など

2.火災予防広報・警備活動

・火災予防の巡回広報
・夏まつりなどの催物の警備
・防火教室の開催
・女性団員による火災予防の寸劇
・年末夜警

3.教育・訓練

・消防操法訓練
・規律訓練
・放水訓練
・救命講習
・消防学校へ入校(一日もしくは二日間)

当たり前のことかもしれませんが、緊急時に出動できるよう、消防団としての「訓練」があります。
また、火事等災害時の現場にかけつけるだけではなく、防災活動などもあるのも知っておきたいポイントです。

入って良かった!メリットとは?

人とのつながりができる

知らない土地で田舎暮らしを始め友人や知人がいない人にとっては、一番早く知人・友人ができる場ではないでしょうか。

地元の人で構成されている消防団のため、住んでいる場所の習慣や相談など、地域の暮らしについて聞きやすくもなります。いわば、交流の場ですね。

防災の知識がつく!

普段の生活ではあまり触れることのない防災ですが、消防団に入ることにより、様々な防災に関する知識を得ることができます。

ちょっと大変、、、デメリットとは?

行事が多い

春と秋の火災予防習慣、消火栓の点検、消防行事、操法の練習、年末夜警など、1年を通して何かしらの活動があります。

また、火災などで出動した場合、鎮火したからといってすぐに帰れないことも。くすぶっている火が発火する可能性もあるので、担当消防団はしばらく居残りしなくてはいけません。夜の火災だと原則朝まで。

操法大会

年に一度、操法の大会があります。新見市では4月に新見市の操法大会、勝ち進んでいけば5月の岡山県大会、そして10月の全国大会と長期に渡って活動が続く場合も。選手になった団員は、大会に向けて頻繁に練習があります。選手以外の団員も応援などで参加もします。

報酬もある!?

個人によってメリットもデメリットも感じ方は違うかもしれませんね。

そして最後に、消防団の活動はボランティアで行われているのではありません。冒頭でもお伝えしましたが、消防団員は「非常勤特別職の地方公務員」なので、活動した内容に基づいた報酬があるんです。

基本、団員であれば年額14,000円、費用弁償2,100/回(条件あり)が各分団に支給されます。
また、消防個人年金の積立ができたり、退団する際に条件により退職報償金が支給されるなどのメリットもあります。

まとめ

「田舎に住む=消防団にはいらなきゃいけない」という訳ではありませんが、消防団に入ると地元の人と馴染むのが早くなるというのはあると思います。
また、消防団によってその活動頻度等はバラバラ。大会等に向け積極的に練習して入賞する勢いのある団もあれば、普段の活動は
あまり集まることはないという団も。
ただ、もちろんいざというときの消火活動ができるように訓練があったり、火事や救助要請があったら連絡網がまわり、出動しなくてはいけない、ということがあります。

田舎にとっての消防団は、防災に関する活動は必要不可欠ですし、団員同士に関わらず地域の人との絆を深める上でも大事な役割を担っていると思います。
もしも移住してから「消防団に入らんか」と声をかけられたら、頑なに拒否をするのではなく、普段どのような活動をしているのか等聞いた上で、自分のライフルタイルを考えながら入れるか入れないかを地元の方とお話するのが良いのではないでしょうか。

新見市消防団についてはこちら

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