薬学の観点から地産地消の香り追い求める人。白石須万子さん

自分のやりたいことを追い求め、フリーランスで活躍する仕事人をご紹介。
蒸留ラボをはじめた彼女の想いとは?

LOCALシゴト人2人目は、仲田有志さんからのバトン、フリーランスのアロマ薬剤師、白石須万子さんです。

アロマとは、「香り」「芳香」を意味する言葉で、語源はラテン語・ギリシア語。
植物等から発する香りには効能があるとされ、古代から人々を癒やすために使われてきました。

そんな、「アロマ」を肩書にもつ「薬剤師」さんとは?
どんなシゴトをなさっているのかお伺いしてきました!

製薬会社、調剤薬局勤務を経て、フリーランスのアロマ薬剤師に

 

白石須万子さんは、岡山県岡山市出身。
お母様のルーツが新見市哲西エリアにあるとのことですが、ご自身は生まれも育ちの岡山市。
今から7年前の2013年6月、結婚を機に県北の新見市へと移住してきました。

製薬会社の社員、薬局で薬剤師、とキャリアを重ねていましたが、新見市へ来て3年目となる2016年に正規の薬剤師の仕事から、アロマの仕事を中心に。

アロマを使ったマッサージや、ハンドメイドワークショップ開催などその活躍は多岐に渡っています。
そして2019年、近年注目度が高まっている「地産地消の香り」を作り出すため、蒸留ラボ「Laboratory Panacea」を始動させました。

地産地消の香りとは、、、?
また、なぜフリーランスでチャレンジをしているのでしょう?
その根底にある想いを知るべく、お話を伺ってきました。

きっかけは南米産のアロマオイル「ローズウッド」

yukimi

どうして「地産地消の香り」にチャレンジしようと思われたのですか?

昔から「香り」が好きで(と言っても「いい香りだな〜」くらいですが 笑)、医療にも使われているので、なんとなくいつも興味の対象でした。
そして薬剤師時代にアロマをテーマに少しづつ活動をしだしたんです。
ただ、その時は普通に輸入されたアロマオイルを使っており、今のように「地産地消の香り」にはこだわっていませんでした。
が、南米産のローズウッドが流行った時に、少し考えさせられることがあって、、、

白石さん

yukimi

ローズウッドは生活雑貨店でも見かける人気のオイルですよね!何があったんですか?
そう、ローズウッドは今や本当に定番のオイルですが、一時 ”ローズウッドが良い” とブームになり、原産地では木自体が絶滅の危機に瀕し、アロマ業界としては全然手にはいらない状態になったんです。 「それってなんか違うよな、、、」って感覚的に思い、南米の山を考えることが、日本の山について考えるきっかけになりました。
薬学部出身なので、森林のことなど専門外。でも、こんなに山に木が生えていて、それがほったらかされているのに地球の裏側の国の木の香りを使うってすごい違和感、、、お野菜みたいに地産地消っていう考え方はできないのだろうか、、、自分が何ができるんだろう、、、と考えていた矢先に「地産地消の香り」をやっている人がいることを知ったんです。他にやっている人がいるならば、自分でもできるのでは?!と思ったのがはじまりですね。

白石さん

yukimi

なるほど。自身の気づきがあったんですね。実際どのように「地産地消の香り」を生み出していくのですか?
まずは、自分が地元の木材や草花を使って商品をつくっていくことや、その蒸留体験ができる場所をつくっていくことが大事だと思っています。
今は新見材で作る家具の時に出る削りかすや、林業の現場で出た枝葉などを使い、どの樹種のどんな部位を蒸留するとどういう香りが抽出できるのか色々試しながら商品開発に向けて動いています。

白石さん

訪れた人が外から抽出の様子が見えるようにガラスの蒸留器を導入したそう

yukimi

木くずや端材、不要な枝葉からも香りが抽出できるってサスティナブルで良いですね!
そうなんです。林業が盛んな新見だからこそ手に入るものをうまく使い、価値を生み出せたらと思っています。

白石さん

他では出来ないことをする

yukimi

薬剤師、アロママッサージ、アロマワークショップ、蒸留ラボ、、、日々動き周り忙しくなさっているイメージがあるのですが、仕事のモチベーションや大事にしていることを教えていただけますか?
大事にしていることは、「他ではできないこと、自分だからできること」をすることです。地産地消の香りもそうですが、全てのことに対してこの姿勢を大事にしています。例えば、アロママッサージでも、問診を大事にし、その内容をもとにその場で調合をし施術をすることがポリシー。1人のお客様に対して使う時間は長くなってしますが、1人1人に対してちゃんと向き合い施術をすることで、お客さんがリピーターになってくださり、それがモチベーションに変わっています。 確かに色々なことをしていて忙しいですが、毎日が充実していますよ。

白石さん

yukimi

なるほど。白石さんだからこそできることを大事になさっているんですね。フリーランスになってみて、どうですか?
もともと予定していたわけではなかったけれど、好きを突き詰めていったらたどり着いた感じなので、自然なことだったと思っています。
そうそう、実は私はアロマオイルとはまた違った観点で「お香」が好きで先生に習ったり色々してきたんだけど、「香りの仕事」がしたいな、って思っていたら、最近大きな仕事が入ってきて、、、!

白石さん

yukimi

おー! 大きな仕事とは、、、?
古代エジプトの香りの再現をさせて頂いたんです。岡山市にあるオリエント美術館が企画なさった展示での依頼だったのですが、とても光栄なお話で嬉しかったです。これって、やりたいことを追い求めた結果舞い込んできた究極のお仕事だったな、と感じていて。会社に所属するだけが仕事の在り方ではなくて、自分でやって生きていく流れが来ているな〜と感じています。

白石さん

オリエント美術館での企画展の一コマ

これからのビジョン

yukimi

最後に、これからのビジョンについて教えてください。
まずは蒸留ラボ「Laboratory Panacea」を成功に導きたいです。今は香りブームも来ているので、この流れにのりうまくやっていきたいですね。

地産地消の香りを活かして、色々なことができるのではないかと日々考えてるんです。
縁あって住むことになった新見は、いいところがたくさんあると感じています。そのうちの1つが、山が豊かで香りの原材料となる木々がたくさん生えていること。そういったこの町の良さが活かし、周りに伝わっていくように、色々なチャレンジをしていきたいと思っています。

白石さん

エッセンシャルオイルにはギリシャ神話の癒やしを司る女神パナケイアのもっている万能薬をイメージしたロゴ

yukimi

地産地消の香りは、新見の良さを伝える方法の1つでもあるんですね! インタビューに応えてくださりありがとうございました。
この企画はこの町で働く人をリレー方式で紹介していく連載型コラムです。次の方のご紹介をお願いできますでしょうか? 
もちろんです。  私の新見での活動のもう1つのテーマである「星空」の仲間でもある「家元秀幸」さんを紹介します。彼は、畳職人であり新見高校の先生でありアウトドアフリーク、、、アクティブで面白いですよ。

白石さん

yukimi

畳職人で高校の先生でアウトドア好き。なんだかすごそうですね。早速お話を伺いに行き、インタビュー記事にさせていただきます。ご紹介ありがとうございました! 

ライターから一言

お話を伺っている最中、ちょうどヒノキの蒸留をなさっていて、部屋中にヒノキの香りが充満。
その香りに包まれているだけでなんだか幸せな気分になりました。

そんな気持ちにさせてくれる「香り」の新しい価値がより多くの方に届くよう、蒸留ラボを立ち上げた白石さん。
「好き」の気持ちから動く彼女は、キラキラ素敵でした。

彼女のプロジェクトによって、地産地消の香りの素晴らしさが1人でも多くの方に届き、この町の魅力となっていく未来はそう遠くはなさそうです。 これからの「Laboratory Panacea」の活躍に注目です!

2 Comments

佐藤 かおり

白石さんとは日本アロマセラピー学会がご縁でお会いしました。
地産地消とアロマを薬剤師目線で活動されている事に共感しています。

私のフィールドは千葉県で地域は違いますが、いつもお手本にさせて頂いています。

白石さんの原点と未来予想図が拝読出来ました。

返信する
白石 須万子

佐藤先生、コメントありがとうございます!
普段一人で活動しているため、学会で出会う多くの先生方からの情報はとてもありがたいですし、一人じゃないんだ、と勇気をいただいています。
いつか佐藤先生のフィールドである千葉県とも、アロマで繋がって行けたらいいなと思っています。薬剤師で興味のある方たちにもシェアできないかな?といろいろ夢が広がります!これからもよろしくお願いします!!

返信する

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です