「奥備中の自然が育んだ四季折々の産物を、それぞれの素材を生かして皆様をおもてなしします」のコンセプトで昭和4年から新見の味を提供し続けている“味の庄伯備”さん。今回はこちらで食した猪料理をレポートします。
私は田舎育ちですが、あまりジビエに触れることがありませんでした。
幼い頃、知り合いの猟師さんからシカのお肉をもらって母が調理をしてくれましたが、あまりにもしわい(硬い)肉で美味しくなかった記憶が残っています。
ですが、それを払拭するような美味しいジビエ料理が新見の飲食店で楽しめるので紹介します。
ジビエについて詳しく知りたい方は以前のニミログ記事「最近注目のジビエ料理って?」で詳しく解説しておりますので、そちらをご覧くださいませ。
“味の庄伯備”の猪料理
今回、猪料理を食べに行った味の庄伯備は新見駅から徒歩1分にある、創業88年を迎える老舗のお食事処です。
味の庄伯備には、猪肉を使ったメニューがたくさんあります。
猪の代表的な料理のぼたん鍋をはじめ、猪ラーメン、猪スタミナ定食など。すべて、11月から翌年2月までの猟期に猟師さんが獲った新見産イノシシです。
今回私が食べてみたのが、猪スタミナ定食です。
薄くスライスされた猪肉が熱い鉄板の上でジューっと美味しそうな音を立てて運ばれて来ました。赤身のお肉で見た目は豚肉より牛肉に近い感じです。初めて食べるのでドキドキしながら、専用のタレに浸けて食べたところ、臭みはなくイノシシ肉だと言われないと分からないくらい美味しかったです。
猪スタミナ定食
イノシシのお肉について
豚の起源がイノシシであることから想像する通り、イノシシ肉の味は豚肉と似ています。が、イノシシの方が出汁やコク、香りなどが豚よりも濃い気がします。
家畜として効率的に食肉を得るために豚が6ヶ月で大人になるよう改良されているのに対し、イノシシは1年かけて大人になります。
豚とイノシシでは飼料の消化、吸収力も大きく違い、豚の腸管が平均26mもあるのに対してイノシシは17m。イノシシはその17mの腸管で、どんぐりなどの木の実や土の中に生息する昆虫などの野にあるたんぱく質を吸収して時間をかけて自らの肉としているのです。
どうでしょう?
イノシシのお肉が豚に比べて味わい深いのも納得ですよね。
猪料理で新見の自然や暮らしに触れる
新見移住検討の旅に来られた方、
まず最初に新見の味を堪能するのに猪料理はいかがでしょうか。
イノシシを含め、野のものや自然との関わり合いがとても深い“にいみ暮らし”。
味の庄伯備さんの営業時間は午前11時から午後10時とランチタイムにもディナータイムにも対応しております。気軽に新見の野のものを味わえるお店だと思うので、“にいみ暮らし”のイメージ作りに是非!
味の庄伯備に展示されているイノシシの剥製
【味の庄伯備】
〒718-0017岡山県新見市西方469-1
http://www.sabazusi.com/index.html