8月はお盆ということもあり、お墓参りで実家へ帰省された方も多いかと思います。
この帰省時期、新見の街は帰省した人と帰省を受け入れる人達で大変賑わいます。
スーパーに行くと、いつもはすんなり止めている駐車場もいっぱいで、買い物カゴいっぱいの食品を持ったお客さんでレジに行列ができます。
活気があって、いつもの買い物に来ただけの私までもが、買うぞ!作るぞ!という気が湧いてきます。
さて、お墓参りはお盆だけに限らず、3月と9月のお彼岸もお参りをします。ですが、お墓が遠方にあって帰るのが大変、お墓はあるけど帰省しても家がないなどの苦労話もよく耳にします。最近のお墓事情を含めてお話ししたいと思います。
田舎のお墓
我が家のお墓は、お寺などの霊園にあるのではなく、家の近くにあり個人で管理をしています。お盆前になると家族で汗をブルブルかきながら、ご先祖様を敬う気持ちで綺麗にお墓掃除をするのが恒例行事となっています。我が家のように、田舎のお家は個人でお墓の管理をしているところが多いかもしれませんね。
移住して古いお家に住まわれた場合、敷地内や近くの山にこういった個人管理のお墓があるパターンも多いようです。そしてこの時期、お墓参りに来られた大家さんや遠方に住むご親族の方と話をする、良い機会になっているようです。
自宅近くにお墓があれば、管理などに不便はないかもしれませんが、やはり遠くだったりするとお墓参りや掃除だけのために帰省するのはなかなか大変なことだと思います。年をとってくればなおさら…。
よく取り上げられていますが、墓守が大変という流れからお墓の形もだいぶ様変わりしているようです。
お墓のお引越し
主流になっているのが、遠方にあるお墓を自分たちの住んでいる土地の霊園などへ引越をさせる方法。しかし、調べてみると引越費用だけではなく、新しい墓地の永代使用料+管理費などなど、諸経費が割とかかるようですね。そのため、昨今では「墓じまい」や都市部では「墓不足」が問題となっているようです。
ふるさと納税でお墓の管理?
先日テレビで放送していたのですが、長野県小諸市の例で、ふるさと納税をすることによって、市営墓地の合葬墓の使用権を取得できるそうです。そして市が永久的に管理をしてくれるため管理や継承などに悩まされない、という方法もあるようです。
また、合葬墓の使用権とまでは行きませんが、数万円のふるさと納税で、お返しとして、なかなか掃除に行けないふるさとのお墓の掃除代行を行なってくれる自治体もあるようです。近くでは高梁市が実施しているようですね。
これらのサービスで管理などの負担が減るので、その分、年に数回お墓参りができたら良いのではないでしょうか。
『樹木葬』というカタチ
また、墓石を持たない樹木葬や散骨といった自然葬という形もあります。
樹木葬は樹木を墓標として故人を弔う方法で、霊園の決められた場所に植樹という形で墓を形成します。
遠い国の話ですが、イギリスにはWood Land Burialという自然樹林地全体を墓地としたものが各地にあります。日本でも里山や放置林を墓地にしようとする動きもあるようなので、近い将来、新見にも自然葬ができる墓地ができるかもしれませんね。
『ご先祖様を想い、ふるさとを想い、ルーツを感じ、生きる意味を確認する。そして、これからの未来を創造しよう』
お墓に参るということは、都会の人にも田舎の人にとっても、日本人の精神に脈々と受け継がれている大切な思想ともいえます。
個人的には、代々受け継ぐ形で墓守をし、家族でお墓参りをしていきたいですが、移住を考える皆様は、このお墓について悩むこともあるかと思います。
紹介したように、昨今ではいろんな形のお墓があります。墓標や場所にとらわれなくても、今、自分が彼の地に移住して生きることもご先祖様あってこそ。そんな気持ちで移住すれば、それはもう、ご先祖様も一緒に移住したということになるのではないでしょうか。