移住体験談 I ターン「暮らしをまっとう出来る田舎へ」

満員電車や人混みの中での生活から、静かで過ごしやすい環境を求めてIターン。
「田舎に来て本当に良かった」と笑顔で話す移住者さんをご紹介。

今月のニミログの記事テーマは、「移住者のリアル」。
第2弾となる本記事では、約6年に渡る移活の末、2017年10月に岡山県新見市へ I ターンされた京田甘奈さん(カンナさん・神奈川県出身・48才)の移活や今の暮らしなどをご紹介します。

やっと見つけた理想の家があったのが、たまたま新見だった

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なんでIターンしようと思われたのでしょうか?
神奈川県北部に位置する相模原市で生まれ育ち、大学はアメリカのシカゴへ。帰国してからは、都心に住み働いていました。文字通り、朝から晩まで。
仕事自体はやりがいもあり楽しかったけれど、東京の環境そのものがダメになり、身体を壊してしまって。もうこのまま東京のマンションで生活していくことは無理だと感じ、夫婦で話し合い、田舎で暮らそうと決め、家を探しだしました。

甘奈さん

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まずは、家を探すところからはじめたんですね。 どんな風に探したのでしょう?
最初は、両親の所にすぐ帰れるようにと関東近郊の千葉や遠くても長野付近と思っていました。が、「飛行機を使えば九州でも1時間半だよ」というアドバイスをもらい地域選びの候補地が広がって。
熊本、鹿児島、宮崎、、、と、何度も足を運び、ピンと来る場所を探していました。実は、鹿児島で理想の家を見つけ、そこに移住する予定で話を進めていたんだけど、結局色々とうまく行かず。。。
候補地を切り替え、以前イベントで遊びに来た時にすごく良い印象だった岡山に移住先を絞り、山間部を中心に5日間で22軒の物件を見て回りました。新見市では空き家情報バンクに掲載されていた物件2軒を見てまわり、そのうちの1軒に一目惚れ。この家なら私たちの目指す暮らしができるかもしれない!と、帰りの飛行機の中では新見市へIターンしようと決めていました!

甘奈さん

yukimi

理想の家が見つかったということで、即決だったんですね! 何が決め手となったのでしょう?
ズバリ、家の目の前の景色です。
それから、近くに湧き水が流れ、後ろの山から気持ちの良い風が吹いてきているということ。

もともと私たちが家を探す上で条件にしていたのは、見晴らしが良くて、周りに畑や山があり、みんなが集まれるような大きな家が良いということ。そして、緑に囲まれ、綺麗な空気と水のある環境であること。
今回私たちが出会った家は、まさにドンピシャで、本当にミラクル!
家をリノベしている最初の半年は辛いこともあったけど、移住した次の日から地域の人が訪ねてきてくれ、その繋がりでどんどん輪が広がり、本当によくしてもらいながら暮らせていることも本当にラッキーだったと思っています。

甘奈さん

家の前の椅子に旦那さんと一緒に座り、目の前の景色を見ながらくつろぐ甘奈さん

里山環境実感しまくり。毎日が充実

yukimi

何故住む場所を変えようと思われたのか、もうちょっと教えてください!
元々私たちはアウトドアアクティビティや音楽が好きで。休日は、音楽イベントに遊びに行ったり、海や山へ遊びに行ったりすることでリフレッシュしてました。休みの度に自然がある場所へ出かけ、帰りは渋滞で4-5時間かけて帰るような生活をするなら、もう、自然の中に住んだら早くないか?!っていうのが最初の気づき。

甘奈さん

yukimi

確かに、平日は我慢しながら頑張って過ごし、休日に出掛けてなんとかバランスをとり、また日常に戻るのって無駄が多いですよね、、、
そうそう、それと私にとって大きかったのはマクロビオティック*の先生との出会い。健康的な日々が過ごせるようにと「食」と向き合っていくことで、普段の食生活、調味料のことや野菜のことなどをすごく考えていくようになったの。
また、年齢を重ねて行くにつれ、週末の過ごし方が変わり、行った先で自然農を学んだり、畑を耕しに長野へ通うように。
で、「暮らし」そのものを見直すようになっていた。 その延長線上に今回の移住があります。

甘奈さん

*マクロビオティック:食養生の考え方を軸に、自然の流れや秩序に沿って生きることで、健全で平和的に過ごすことができるというライフスタイル

yukimi

なるほど、だんだんと自然の中で暮らすことに惹かれていったのですね。
そう、自分がこれから生きていく上で何が大事かな〜って夫婦2人で考えた時に『豊かな自然環境の中に、皆が集まるような家を構え、できるだけ自分たちの力で暮らす』が1番だという話になった。だから、畑をやって半自給自足をしていきたいし、籠編みや味噌造りなどおばあちゃんが紡いでいるような手仕事もしていきたい。いい意味で無理なく豊かに暮らす。暮らしをまっとうしていきたいと心から思っています。

甘奈さん

yukimi

暮らしをまっとう。
移住のテーマですね。実際、Iターンしてみてどうですか?
農作業は7割くらい失敗。いや、むしろ8割かも。こないだなんてお味噌用に育てた大豆全部イノシシにやられちゃったからね。本当ね、あちゃーーーって感じ。マイ麹&マイ大豆での味噌作りをすごい楽しみにしていたからショックだけど、まぁ、もうね、仕方ないからね。色々試しながら10年くらいかけて自分たちのやり方が手に入ったらいいな、って思ってます。イノシシのこと含め里山環境実感しまくり。そして、毎日が本当に充実してます。

甘奈さん

家の前の畑。竹でハーフドームを作り夏の間はカボチャを栽培。今はイチゴとニンニクを植えている

いろいろ行かなくなった分、つくるようになった

yukimi

冒頭で地域の方にもよくしてもらっているとおっしゃっていましたが、実際どんな関係性なのでしょう?
まず有り難かったのが、移住した翌日に地域の世話役の方が我が家に来て「ここは俺の同級生の家だったところだからなんでも聞いてくれ」とおっしゃってくださったこと。
最初に自分たちが受け入れられていることを実感できたし、繋がりを作るきっかけをいただけました。
もともと地域のイベントに全部でようと決めていたので、声がかかれば、ほとんど全部2人で行きました。というのも、まずは私たちがどんな人なのか地域の人に安心してもらうことも大事だと移住前から考えていて。だから、毎日散歩の時にお会いする方には必ず挨拶をし、お話しするようにして、地域の方と、コミュニケーションを取るように心がけています。
今では、噂に聞いていた野菜に困らない生活に(笑)。最近は地域の小学校に英語のボランティアで行ったり、新見のA級グルメの一つでもあるピオーネの農家さんへアルバイトに行ったりと、関わり方がどんどん濃くなっていってますね。

甘奈さん

yukimi

わ〜、、、すごい!最初から地域とのお付き合いのこともイメージを持った上で来られたのですね。逆に移活の時には想像できてなかった、日々のあれこれの話はありますか?

飼っている鶏の採りたて卵。自分でつくったもの地元のものを使い食生活は豊かに

婦人会に入って、出し物を一緒にするようになるだなんて想像つかなかったけど、郷に入れば郷に従え。地域のことや皆の知恵を教えていただきながら、日々楽しく過ごしています。あと、保護犬の紀州犬を飼いだして、毎日朝晩散歩を1時間するようになるだなんて予想してなかったけど、自ずと行き着いた感じ。
そして、岡山に住み出してから、いろいろなところに行かなくなった分、自分でつくるようになりました。お菓子なんてほとんど焼いたことなかったけど、今はお客さんが来るとわかれば、チャチャっとバナナケーキくらい焼けるようになって、我ながらやれば出来るんだな〜なんて(笑)

甘奈さん

yukimi

本当に毎日楽しまれているんですね〜。幸せを感じる瞬間はどんな時でしょう?
色々あるけれど、たくさんの人が遊びに来てくれる家になったことが本当に嬉しいし、ありがたいです。
実は移活初期の九州を考えていた時は、家族や周りの友人など「本当に行くの?」って感じだったけれど、岡山にするって言ったら「近いし良いね!」というようなポジティブなリアクションになり、風向きもよくなったの。やっぱ自分の周りの人にもちゃんと良い形で捉えてもらえるような移住にしたかったので、事あるごとに夫婦で話し合い、確認をし、方向性を決めながら岡山へ来れたことがとても良かったと思っています。

甘奈さん

yukimi

夫婦お2人で確認をし合いながら歩まれているんですね。これからやりたいことなど何か次のイメージがあったら教えてください!
やりたいことは、本当にたくさんあって! 蔵を改装して音楽スタジオにしたいし、アーティストレジデンスも良いな〜なんて思っている。もちろん畑ももっともっとパワーアップさせていきたい。あとは、私たちの暮らしをたくさんの人に届けたいな。すでに遊びに来てくれている家族や友人含め、みんなに新しい暮らし方を知ってほしいし、こういう暮らしをする人が増えたらいいなって思っています。

甘奈さん

 

愛犬の音奈(ネナ)ちゃんと旦那さんと。この笑顔がますます広がって行く暮らしでありますように

 

ライターより1言

お話してくださる表情や普段の立ち振る舞いから、本当に充実しているということが伝わってくるインタビューとなりました。

移活中の方に何かアドバイスをとお尋ねしたところ、「場所選びは、絶対に自分たちが譲れないというポイントを持っておくと迷いがなくなる」ということ。
また、「田舎に住みたいならある程度のコミットが必要になるので、先にどんな感じの人が住んでいるのかなどその地域の雰囲気を知っておくこと」。

そして移住した後は、「どんなことがあろうとも、都度対応して楽しんで行けることが大事」とのお話でした。

甘奈さんのように、移住をする上での軸を定め、都度確認(話し合い)しながら移活をし、移住した後も自分たちのことだけではなく、地区の方とコミュニケーションを取りながら暮らすことが、充実したIターンライフを送れる秘訣なのかもしれませんね。

 

 

▽甘奈さんのお家のリノベーション体験談を知りたい方はこちらをチェック▽

暮らしのリノベ 〜友人が集まりたくなるような空間に〜

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