歴史ある建物が立ち並ぶ新見市御殿町。
街並みを残すべく活躍する まち歩きのガイドさんの想いとは?!
このまちで活躍する人を皆さんと一緒に探しエールを贈る「勝手に、にいみアワード」。
1人目は、新見御殿町まち歩きのガイドを務める「大西邦満さん」です。
新見の歴史やまちをボランティアでガイドしている団体「新見御殿町新見まち歩きの会」。
その立ち上げ時からガイドを務める大西邦満さんの丁寧な案内で、歴史を知ると共に楽しい時間が過ごせたとのことで、にいみアワードへの推薦がありました。
歴史を知ると共に楽しい時間が過ごせるとはどんなガイドなのでしょう?
また、御殿町の歴史とは、、、?
何となく古い建物なんだろううな〜とまち並を気にかけた事はあっても、なかなか詳しく知る機会がなかった私達は、インタビューに伺い、どんな歴史がありどんな活動をなさっているのか伺いながら、なぜ大西さんがガイドをするのか、その想いについて伺って来ました!
この町の活性化は、地元の人たちが 町への関心をよせ、気づき、誇りを持つことから
nami
この会の代表の大西洋さんが主になって発足した会。前は「太池邸を考える会」というのがあったんじゃけど、平成24年にそこから「まち歩きの会」というのが誕生したんよ。
歴史あるまちを残していきたい想いだけじゃなく、このまちを活性化させていきたい、地元の人にも関心や気づき、誇りを持ってほしいという想いもあって、代表の大西さんの声かけに応じて「まち歩きの会」設立当時からガイドを務める事になったんじゃけど、気づけばもう8年たっとるなぁ。
大西さん
nami
自分のまちを大切にしたいという想いがモチベーションなんですね。
nami
まち歩きには3コースあるんじゃけど、町を歩く「町屋コース」が1番の人気かな。年間約3,000人近くのお客さんを対応しとって、観光客以外にも地元の小学生〜大学生、たまに高校の先生も案内することもあるんよ。
普段は静かな街並みだけど、年に2回大きなイベントがあって、3月の「新見ひなまつり」と10月の「土下座まつり」には、たくさんの観光客が訪れるから活気で溢れるから楽しいよ。今年は残念ながらイベントは中止になったけど、チラホラお客さんがおって案内もしたんじゃ。
「まち歩きの会」はただ歴史に触れるだけでなく、昔の建物の造りや道具など聞かないとわからない当時の暮らしのことを伝えれるように心がけている。
時間がある方はぜひ利用してみて欲しい。
大西さん
nami
自分の暮らしている場所の歴史などを知ると、今までとは違った景色や見方ができるようになって新鮮な気持ちになりますね。これからどんな活動をしていきたいですか?
こうやって案内することは決して派手なことではないが、年間約3000人をも案内していると言うと、実はみんな気にかけてるんじゃ。
そうやって、我々が何をしているのかを気にかけてもらい、まちの人たちも自分ごとのように街並みを気にするようになり、関心や気付きから新たな町づくりに繋がっていったらいいなと思っとる。
大西さん
歴史巡りを体感
今回は特別にニミログスタッフのために組んでいただいた、太池邸→津国屋→元大阪屋旅館→元料亭松葉のコース約1時間を体験させていただきました。
はじめに新見に関する歴史のDVDを観賞し、まち歩きへ。
「太池邸」
中には今でも使える井戸があり、好奇心旺盛なスタッフは覗かせていただきましたが、、、何となく井戸で有名なあの映画を彷彿させる怖さを感じました。
お茶をする場所として、貸館として、様々な利用が当時の雰囲気を感じながらの利用が可能です。
続いて、まち並みについての説明を聞きながら津国屋へ。何気なく通っていた道でも、新たな視点で見ることができることの発見でした。
「津国屋」
津国屋は鉄問屋から始まり、造り酒屋、札座など歴史と共に様々な商売をされていた家で、町名主として存在していたという当時の手紙が展示されていました。明治になり、戸長として重要な役割を果たしていたことが伺えます。
中は調度品がたくさん展示されており、中でも珍しい大きな神棚に私は目を奪われました。また貴重な器や鬼瓦などたくさんの物が並べられており、そこから津国屋の歴史に触れることができました。
「元大阪屋旅館 別館」
当時の客間がそのまま残っており、床柱には黒柿というとても高価な柱や、天井には今はなかなか手に入らない屋久杉が使用されていると説明がありました。そんな貴重な木材を使われた部屋は何だか特別な雰囲気が感じられました。
また、昭和30年代に活躍された横綱吉葉山、照国、歌手の島倉千代子、政治家の橋本龍伍など、たくさんの著名人が泊まられていたそうです。
貴重な木材に著名人が泊まったという部屋に足を踏み入れること自体が貴重なのかもしれませんね。
「元料亭松葉」
元料亭というだけあって、珍しい仕掛けの徳利や季節を感じられる器、また器から見る歴史など、とても興味深い話を伺いました。その当時がどれだけ、賑わっていたのかを想像させてくれます。
また、部屋には見る角度によって見え方が変わる書院づくりの欄間、讃岐の漆工芸・蒟醤塗(きんまぬり)の美しさが目を引く座卓が置いてありました。
ぜひ、この場を体験したものしか分からない楽しさを体感してほしいと思います。
nami
自分のまちへの思いを深めていってほしいと、活動なさっている大西さんに拍手! そして、これからの益々のご活躍を期待しています!
新見御殿町まち歩きの会さんのHPはコチラ