田舎で農業をはじめたい! 農地を取得する方法とは?

農地は名義変更をしただけでは利用することはできない?!
田舎暮らしで憧れの
農業をするための「要件と手続き方法」を解説します。

よく移住を検討されている方の、検索ワードで「田舎暮らし」の次に多いのが「農業」ではないでしょうか?

我々が相談を受ける中でも、農地付きの空き家を探されている方が多いというのが実感としてあります。
ただ、「農地つきの物件を購入=すぐ使える」ではないことをご存知でしょうか?
実は、農地は名義変更をしただけでは利用することはできないのです!

また、空き家バンク掲載の物件の多くは農地がついているのですが、中には農地がついていない物件も存在しています。

そんな時、農地を手に入れるにはどうしたらいいの?
今ある農地では手狭になってきて農地を広げていきたい!
といった様々な理由で、農地を取得し農業をしたいと考える方も多いのではないでしょうか。

ということで、本記事では、これから農業を始めようとする初心者の方に向けて、農地を取得するまでの流れをわかりやすく解説していきます。

そもそも農地って?

”農地” とは、「耕作の目的に供されている土地」のことをいいます。

要は田んぼや畑のことですね。
自分の土地が “農地”かどうかを判断するには、登記簿上の地目(畑、田)ではなく、農地法に基づいた確認が必要です。

それって、どうやって確認するの?

答えは簡単。

農地法に基づき農地情報をインターネット上で公表されている全国農地ナビというサイトで、予め農地の検索・確認が可能です。

■ 目的とされている “耕作”ってなんだろう、私がやりたいことは耕作? と疑問に思ったあなたへちょっと解説

耕作とは、その土地に肥料をあげたり、草刈りなどの管理をして作物を栽培する(農業を営む)することをいいます。

家庭菜園のように自宅の庭やベランダ、市民農園などで一時的に野菜を栽培する場合はここでいうケースには当てはまらず「農地」とはいいません。
よって、家庭菜園だけを楽しみたいという方は、農地取得の手続きは必要はありません

なお、農地現在耕作していない土地であっても、将来的に耕作するかもしれないとされている場合「農地」として区分されることもあります。
色々とサイトだけ見ただけではわからない現地事情もあるので、実際に使えるかなどは次項以降でご説明する”農業委員会に相談する”と覚えていただければと思います。

農地を取得するには?

本格的な農業を目指している方にとって、農地を取得をすることからスタートになります。

耕作目的で農地を買ったり、借りたりする場合には、農地法第3条に基づいて農業委員会(都道府県知事)の許可を受けることが必要となり、この許可を受けないでした所有権移転、賃借権の設定などは効力を生じません。

では、どんな要件で、どんな手続きが必要なのか、みていきましょう。

農地を取得するための要件

①農地のすべてを効率的に利用すること
ー機械や労働力を適切に利用するための営農計画をもっていること。

②必要な農作業に常時従事すること
ー農地の取得者が必要な農作業に常時従事(原則、年間150日以上)すること。

③一定の面積を経営すること
ー農地取得後の農地面積の合計が、原則50a(北海道は2ha)以上であること。*
*岡山県新見市の農業委員会では、空き家の取得に合わせて農地を取得する場合に限り、下限面積を0.1a(10㎡)に引き下げられます。

④周辺の農地利用に支障がないこと
ー水利調整に参加しない、無農薬栽培の取り組みが行われている地域で農薬をしようするなどの行為をしないこと。

こうやって、要件だけ羅列書きすると大変なことのように見えますが、実際に農業を営むとなったら、どれも考えなくてはいけないポイントです。
なお、③で解説させていただきましたが、空き家と一緒に農地を取得する場合は、0.1aの面積から可能であるというのは、移住者にとって農地取得のハードルが下がり嬉しいですね!
また、北海道については、さすが広大な大地、、!と納得の面積です。

■「農業委員会」ってなんだろう? と疑問に思ったあなたへ、ちょっと解説

農業委員会とは、市町村ごとに置かれる農地事務を担う行政委員会

今回解説しているような、農地の売買、貸し借り、転用等をする場合の申請先であり、この委員会を通じて農地法に基づく許可を受けます。
ここでのポイントは、委員には地域の農家さんがなっていることが多く、農地の問題等に取り組み、相談活動などもなさっていること。
農地取得を考える際には、まずは地域の農家さんに相談してみるのが大事です。

取得するまでの手続き

一般的に土地を買う場合には、売り主と買い主が売買契約を締結し、買い主がその代金を支払って土地の所有権を取得することになります。
借りる場合も、貸し手と借り手が契約を締結して賃借権の設定などを行う必要があり、前述した要件をすべて満たした上で、農業委員会に申請・許可を受けることとなります。

また、農業経営基盤強化促進法によって農地の権利の設定・移転を行う場合に、農業委員会からの許可を受ける必要がない方法もあります。
少しでも農地を活用、農業従事者を増やしていきたいという施策の1つで「農地バンク」と呼ばれる仕組みを使い、農地を取得する方法です。
各都道府県ごとに機構が設けられ、相談窓口となっています。
岡山県の場合、公益財団法人岡山県農林漁業担い手育成財団が窓口ですので、気になる方は、ぜひご覧になられてみてください。

ライターより

漢字が多く、小難しく見える解説となってしまいましたが、手続きはご紹介した通りに進めていけば問題ありません。

田舎に暮らしていると感じるのは、農地の所有者としては、誰かに農地を売りたい、貸して管理してほしいという思いがある一方で、代々受け継いできた農地を信頼できる人に売りたい、貸したいという思いもあること。

新規就農で広い農地を探しているけどなかなか見つからなくて、、、という話を耳にすることもあります。

田舎暮らしは人との信頼関係が深く関係しています。
その土地に住み、信頼を深めることで、農地取得が容易になることもあります。
要は、スムーズに農地取得をしたかったら、地域の農業委員の方とまずはコミュニケーションをとり仲良くなる!に尽きるかと。

移住希望者さんによっては「すぐに農地を取得して農業を!」と思われるとかもしれませんし、ぜひそういったチャレンジの気持ちを応援したいのですが、都会の不動産と田舎の空き家バンク物件の事情が違うように、農地に関しても焦らずに、地域との関係性を構築しながら少しずつ歩んでいくことも大事ですよ〜ということも、お伝えさせていただきたいところです。

新見市の農地取得について、農業委員会事務局(0867-72-6106)までご相談ください。

参考:
農地取得にかかる基礎知識(農林水産省)
農地の売買・貸借・相続に関する制度について(農林水産省)
農地を買う・借りるにはどうすればいいの? 個人・法人別の取得条件とは?(マイナビ農業)


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